ICTとは「Information Communication Technology」を略した言葉で、「情報伝達技術」を意味する。ITと似たような言葉の使われ方をしますが、違う点は「Communication(伝達)」という言葉が加わっていることである。ITは情報通信の技術そのものを指しているが、今やその段階は過ぎ、技術をどのように活用するのかという、使い方を探る方向へ企業の関心はシフトしてきたのだ。その中で生まれたのがICTという言葉なのだ。
具体的にICTを活用するとどのようなことが可能になるのだろうか。例えば、営業担当者が業務報告を営業先から済ませて自分は直帰することができたり、給与明細もメールで受け取るということが可能になる。また、遠隔地を通信技術で結んでTV会議やWEB会議を行うことや、WEBのシステムからいつでもどこでも在庫確認ができるようにするということも、ICTの活用例になる。これらは何も特別なことではなく、既に実施している企業も多いかもしれない。逆に言うと、ICTへの対応が遅れている企業は、社内の業務効率の問題だけではなく、顧客満足度を高められないという問題に直面する可能性もあるのだ。
今後更にICT化の流れは進み、社内だけではなく取引先や消費者をも含めた、多種多様なコミュニケーション方法への対応が求められるようになる可能性は高いと思われる。少しずつであっても、ICT化への対応を進めていくことが、企業にとって必要な戦略と言えるのだ。